■登場人物
本編に出次第追加。ネタバレ含みます。

■翔武(しょうぶ)(19)
退治屋現当主。先代の跡を継いで一年。
基本的にものすごくめんどくさがり屋。
仕事に関すること以外はあまり関わりたがらない。
ぶっきらぼう。
■椿(つばき) (15)
飯屋で働く少女。
いわゆる零感だったが、翔武らと関わったのちは"見える"ようになってしまう。
心配症で気弱。の割には強情な一面も見せる。
■松(まつ) (900超?)
翔武の遣い魔。狸妖怪。
見た目は子供の姿を取っているが何百年も生きている。一番の年寄り。
飄々とした物言いで、なかなか真意が掴めない性格。
狸なだけに。
■竹(たけ) (500超?)
涼の使い魔。狐妖怪。
松に次いで歳を経ている。松とは涼が死んだ折に喧嘩別れして以来、本家付きへと戻り、寺へは帰ってきていない。
のらりくらりと嘘をつく松の態度に苛々して衝突することが多い。
涼のことを心配しすぎてからかわれることもあった。
梅に弱い。
■梅(うめ) (10)
翔武の遣い魔。猫妖怪。
松よりもずっとあとに遣い魔に下ったため、一番幼い。 無邪気。
自分が松に比べるとあまり役に立てないことに若干の劣等感を持っている。
■円空(えんくう) (52)
叢雲寺(そううんじ)の住職。退治屋の家系の分家筋。
彼自身に翔武のような力は無い。よって退治屋として仕事は一切していない。
幼少期の翔武を先代と共に自らの寺へ住まわせていた。
世話焼き。
■蓮萩尼(れんしゅうに) (?)
人魚の肉を食ったために寿命が延びた”八百比丘尼”。
阿国のことを「同業者」と称しており、彼女の正体を知っている様子。
晴信の母でもある。円空とは旧知の仲。
■晴信(はるのぶ) (22)
退治屋・分家のうちの一派の跡取り息子。
実家は京にあり、特に力を用いた医療に長けた一族である。
医師の家系でもあるため、分家と本家との諍いにも余り関わらず、常に中立の立場を取ってきた。
彼の父と共に、先代当主・涼の病気を診ていたため、叢雲寺との縁も深い。
■みづき (?)
晴信の遣い魔。狸妖怪。
気性が荒い。若干女にだらしない晴信にやきもきしている。
■阿国(おくに) (?)
女歌舞伎の舞い手として全国巡業中、資金が枯渇したため、江戸の岡場所にて資金調達をしていた女。
椿の居場所を教えたり、晴信の兄の所在を匂わせたりと思わせぶりな言動が多いが、
その真意は不明。
「闇そのものを消し去る方法」を探しているのだと言うが…?
■涼(すずみ) (享年27)
先代退治屋。翔武と椿が出会う一年前に病で他界した。
関ヶ原以降、江戸へ移った本家と京に残った分家が勢力争いをしていたさなかに生まれた。
彼女が生まれたことで、江戸と京の決着がついて今のような状態に落ち着いたらしい。
体が弱く、基本的に外をあまり出歩かなかった。
11歳の翔武を拾って育てた。家光と正之と面識があるらしい。
その死には謎が多い。
■椋(むく) (27)
山の奥深くで石の加工などをして暮らしている女性。
槍の名手でもあり、翔武の武術は椋から教えられたものらしい。
生前涼と交流をしていたが、彼女の死の直前に疎遠になったため、
涼の死を知らなかった。
猛々しい性格。
■家光(いえみつ) (33)
幕府の三代目将軍。退治屋の雇い主。
人を人扱いしない危険な性格。屈折した女性嫌い。
大奥には現在、小雪が入っているが男女関係とはとても言い難い状況。
松と話をすると頭を使うからあまり会いたくないらしい。

■小雪(こゆき) (24)
夜歩きをしていた家光を襲撃したが返り討ちに遭い、大奥へと投げ込まれた女性。
襲撃する前の記憶を無くしている。
彼を目にすると、自分では抑えきれない殺気が沸き起こってくるらしい。
尋常ではない理由で大奥入りしたため、事実上中臈の如き「寵愛」を受けているといえど
公のものとして認められてはいない。
小雪自身も家光も、「寵愛」とは認識していない様子である。
■えり (18)
小雪付きの奥女中。
家光に虐げられる小雪の傍で、身の回りの世話をしている。
家光に対しては、少々反抗的な態度をとっている。
■敦惟(のぶただ) (25)
将軍・家光の側近。剣の腕を買われて傍に置かれている。
超がつくほどの生真面目。まじめすぎて若干融通が利かないこともある。
将軍のことを崇拝しているわけではないが、何故か放っておけないらしい。
■正之(まさゆき) (26)
将軍・家光の異母弟。出羽山形20万石。
保科肥後守正之として表では謹直にしている一方で、
裏では将軍直轄の忍として闇を駆け回っている。
■信綱(のぶつな) (41)
将軍・家光の老中。武蔵忍藩三万石。
松平伊豆守信綱として、表では老中の仕事をこなしながら、
退治屋と幕府との連絡事務役を一手に引き受けている。
「知恵伊豆」と称されるほどの切れ者。
非常に穏やかな性格である。
■秋野(あきの) (20?)
「描いたものが実物となる」見世物を興業していた絵師。
家光らに一度拘束されるが、面白がる家光に城へと招かれた。
生まれ、性別、その不思議な力の由縁など、未だに不明な部分が多い。
■梛(なぎ) (?)
松と竹よりも後に下った、玄海院の遣い魔。
松は「蛇蠱」であると判断した。
(蛇蠱:『蠱毒』の一種。多数の蟲を入れ食い状態にさせ、
最後に残った生き物に呪力が宿るとされる。蛇が残った場合、蛇蠱と呼ぶ。)
■玄海院(げんかいいん) (50?)
涼の父であり、退治屋先々代本家当主。
関ヶ原の後、江戸へと拠点を移して退治屋本家の基を作った張本人でもある。
他人の皮を「奪って」外見は少年のようになっている。
また、将軍家(正之・家光)に対しても呪いをかけているらしい。




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